どうせ観るなら私のお勧めを!
     
 
   
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取材協力:ゲオ北見南大通店

© 松竹株式会社

特別編 寅さん

 今回紹介する「フーテンの寅さん」こと車寅次郎は、日本を代表する映画『男はつらいよ』シリーズの主人公である。演じていた渥美清さんは本名より「寅さん」とファンから呼ばれることが多く、他の役を演じるのに見る側の「寅さん」イメージに悩んでいた程だったと聞く。
 寅んと聞いただけでテーマ曲とともに「わたくし、生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯をつかい…」との決め台詞が頭の中で流れ始めるのは私だけではないはず。(笑)
 『男はつらいよ』は、知ってる読者も多いと思うが、1968年10月から1969年3月までの半年間にわたりフジテレビで全26回で放映されたテレビドラマだった。最終回で寅さんは奄美大島でハブに噛まれて死んだという設定でドラマは終わったのだが、人気番組のそのショッキングな終わり方で視聴者から抗議や苦情殺到したため、急遽1本だけとのことで映画版『男はつらいよ』が作られたとのエピソードがある。しかし、1本だけのはずだったが、立ち見も出るほどの大ヒットでその後、48作続いた。その最大の理由は、「家族、人付き合い、人情、仕事、喜び、辛さ、恋…」そんな日常的なことが力強く印象的に描き出されていること。そしてその半面、柴又商店街に暮らす寅次郎一家は時計が10時を知らせると、「さあ明日も早いから寝よ」などと言って寝に2階に上がって行く。静まり返った部屋にどこからともなく遮断機の音が聞こえてくる。この「ノンビリ・マッタリ感」や「庶民の生活感」が心を和ませてくれるからではないだろうか。また、『男はつらいよ』は大衆娯楽映画と言われ、映画に興味がなかった人たちを映画館へ足を運ぶきっかけを作った功績も大きい。
 それではお気に入りの中から今回は網走をメインにロケされコミックにもなっている『男はつらいよ第11作目 寅次郎忘れな草』(1973年8月公開)を紹介してみる。
 あらすじ
 実父の七回忌に柴又へ帰った寅さん。ピアノが欲しいと言う妹さくら(倍賞千恵子)の願いを叶えるべく、寅さんが手に入れ持ってきたのはおもちゃのピアノだった。欲しかったのは本物のピアノだったとも言えず、それが大騒動へと発展し、寅さんは家を飛び出した。初夏の北海道網走へ向かった寅さんは、汽車の中でドサ回りの三流歌手リリー(浅丘ルリ子)と出会う。何かにつけて悪態をつく男勝りのリリーに手を焼いたが、それが虚勢だと気づいた寅さんは、自分の身の上とリリーの育った環境が良く似ていることから同情心を抱き、その同情心はやがて抑えがたいほどの恋心へと変化していく。寅さんは地道に生きようと決め、酪農家で働くが日射病と馴れない労働で倒れてしまい柴又へ帰ってくる。そこへリリーが訪ねて来て…さて2人は結ばれるのか…。
 とにかく映画の中に出てくる初夏から夏の網走の風景に見とれてしまう。
 寅さんのセリフにこうした一節がある。
 「いいかあ、人間、額に汗して、油にまみれて、地道に暮らさなきゃいけねえ。そこに早く気が付かなきゃいけねえんだ」
 「一晩徹夜したくらいで、水割り5杯飲んだくらいで、惚れた女の部屋で居眠りするなんてな、そんな男に恋する資格なんかないんだ!恋なんてそんな甘いものじゃないぞ!」
 時が経っても色あせない寅さんのメッセージが『男はつらいよ』にはたくさんある。
 興味があるかたは「人生に、寅さんを。『男はつらいよ』名言集」を手に入れて欲しい。
 人付き合いが下手だなぁ、苦手だなぁと思う方は、この映画を観てほしい。初対面の人と接する方法が描かれています。営業がうまくいかないと思っている方、テキ屋の寅さんがどうやって物を売るのか、男はつらいよの中に売れるヒントがあるはず。
 この『男はつらいよ』には宝物がいっぱい詰まっている。
 さくらが寅さんのことを言ってました。「おにいちゃんは玉手箱みたい」だって…。

 

   
  ▼Back Number
   第 1 回 PRISON BREAK(プリズン・ブレイク)
   第 2 回 DEAD ZONE(デッド・ゾーン)
   第 3 回 CSI:科学捜査班
   第 4 回 ミディアム 霊能者 アリソン・デュポア
   第 5 回 SUPER NATURAL(スーパーナチュラル)
   第 6 回 HEROES(ヒーローズ)
   第 7 回 地獄少女
   第 8 回 Tru Calling(トゥルー・コーリング)
   第 9 回 DAMAGES(ダメージ)
   第10回 BONES 骨は語る
   第11回 ハンサムスーツ
   第12回 K-20 怪人二十面相伝
   第13回 ターミネーター サラ・コナー・クロニクルズ
   特別編  寅さん
   
 
     
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